海洋散骨の料金はどのくらい?費用を抑える方法も解説

最終更新日:2025.02.06

海洋散骨の料金はどのくらい?

海洋散骨を考えているものの、どのくらいの料金となるのかわからない方は多いのではないでしょうか。この記事では、散骨のプラン別(チャーター、合同、委託)でそれぞれの料金の目安を解説します。また、料金を抑える方法や散骨を後悔せずに行なう際の注意点も解説しますので、散骨をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

海洋散骨の料金はどのくらい?

海洋散骨を考えている方にとって、気になるのはやはり料金ではないでしょうか。実は、散骨の料金相場はプランや業者によって大きく異なります。ここでは、それぞれのプランの一般的な料金相場をご紹介します。

チャーター散骨プランの料金相場

チャーター散骨プランは、船を貸し切って散骨を行なうプランです。家族や親族だけが乗船し、船上でのセレモニーなどが含まれることが多いため、他のプランと比べて費用が高額になる傾向があります。

チャーター散骨プランでは、乗船人数や船の種類、航行時間、散骨エリアなどによって料金が変動します。一般的には20万円~30万円程度が相場です。少人数でのチャータープランを提供している業者もあり、5万円程度から利用できる場合もあります。

また、献花や献酒、献奏、写真撮影などのオプションを追加すると、さらに費用がかかる場合があるので注意が必要です。クルーザーやヨットなど、船の種類によっても料金が異なるため、複数の業者を比較検討することが大切です。

合同(乗り合い)散骨プランの料金相場

合同散骨プランは、他の遺族と合同で船に乗り、散骨を行なうプランです。チャータープランに比べて費用を抑えることができ、15万円~20万円が相場です。散骨の費用を抑えたい方や、少人数で散骨を行ないたい方から選ばれる傾向にあります。

ただし、合同散骨プランの場合、他の遺族とのスケジュール調整の関係上、あらかじめ業者が散骨の日程を決めていることが多いため、希望の日程で散骨できない可能性があります。また、他の遺族と一緒の空間となるため、プライベート感は薄くなります。

献花や献酒などのオプションを追加できる場合もありますが、チャータープランに比べるとオプションの種類は少ない傾向があります。

委託(代行)散骨プランの料金相場

委託散骨プランは、散骨業者に散骨をすべて委託するプランです。遺骨の粉骨から散骨、散骨証明書の発行まで、すべて業者が代行してくれます。費用は1万円~8万円が相場です。遺族が立ち会うことなく散骨を行なうため、費用を最も抑えられます。また、遠方に住んでいたり、都合がつかなかったりする方でも手軽に利用できます。 ただし、委託散骨プランでは、散骨の様子を直接見ることができません。そのため、散骨に立ち会いたい方には不向きです。業者によっては、散骨の様子を写真や動画で記録してくれたり、ライブ配信してくれたりするところもあります。散骨を委託しながらも、しっかりと故人を見送りたい方は、そうした業者を選ぶのがおすすめです。

オプションを利用すると追加で費用がかかる

散骨には、様々なオプションが用意されています。それらのオプションを利用すると、追加で費用がかかるため、事前に確認しておくことが重要です。 オプションの種類は、業者によって異なりますが、献花や献酒、献奏、写真撮影、ビデオ撮影などは、オプションで設定されていることが多いです。また、散骨証明書の発行もオプションとして設定している業者が少なくありません。 しかし、業者の中には、すべてのオプションを含んだプランを設定しているところもあります。明瞭な会計を望む場合は、そのような業者に依頼するとよいでしょう。

海洋散骨の料金を抑えるには?

海洋散骨を考えている方にとって、費用は重要な確認事項の一つです。故人を偲ぶ大切な儀式だからこそ、予算内で希望に沿った散骨を実現したいと考えるのは当然のことです。ここでは、海洋散骨の費用を抑えるための方法をいくつかご紹介します。

合同散骨や委託散骨を選ぶ

海洋散骨には、主にチャーター散骨、合同散骨、委託散骨の3つのプランがあります。チャータープランは船を貸し切りにするため費用が高額になりますが、合同散骨や委託散骨は他の遺族と一緒に行なう、または業者に散骨を委託するため、費用を抑えることができます。

合同散骨は他の家族との同乗となるため、プライバシーが気になる方もいるかもしれませんが、費用を抑えられるだけでなく、同じように故人を偲ぶ方々と想いを共有できるというメリットもあります。委託散骨は立ち会いはできませんが、最も費用を抑えることができ、手軽に散骨を済ませたい方におすすめです。

散骨業者を比較する

海洋散骨を提供する業者は数多く存在し、料金設定も業者によって異なります。そのため、複数の業者を比較検討することが重要です。インターネットで検索したり、散骨業者を紹介するサイトを利用したりして、各業者のプラン内容や料金、サービス内容を比較しましょう。

また、口コミや評判も確認することで、安心して任せられる業者を見つけることができます。業者によっては、早期予約割引やキャンペーンを実施している場合もあるので、こまめにチェックしておきましょう。

オプションを絞る

多くの業者は、献花や献酒、散骨証明書発行などのオプションを提供しています。これらのオプションを追加すると費用が加算されるため、本当に必要なオプションかどうかを検討し、絞り込むことで費用を抑えることができます。

たとえば、献花は持ち込み可能な場合もありますし、散骨証明書は必須ではない場合もあります。それぞれのオプションの必要性を吟味し、費用対効果を考えながら選択しましょう。

時期をずらす

海洋散骨の料金は、時期によって変動することがあります。特に、春や秋の穏やかな気候の時期は需要が高く、料金も高くなる傾向があります。一方、冬場は需要が少なく、料金が比較的安価になる場合があります。どうしても費用を抑えたい場合は、時期をずらして散骨を行なうことも検討してみましょう。

ただし、天候によっては散骨が難しい場合もあるので、業者とよく相談することが大切です。また、オフシーズンは割引キャンペーンを実施している業者もあるため、積極的に情報を集めましょう。

これらの方法を参考に、予算に合わせて最適なプランを選び、後悔のない海洋散骨を実現してみてください。

海洋散骨で後悔しないための注意点

信頼できる散骨施工業者を選ぶ

海洋散骨で後悔しないためには、まず散骨を依頼する業者は慎重に選びましょう。信頼できる業者を見極めるためには、いくつかのポイントがあります。

実績と経験が豊富であるか
まずは、業者の実績や経験を確認しましょう。ホームページなどで過去の散骨実績や、創業からの年数をチェックすることで、信頼性を判断する材料となります。
海洋散骨に関する条例や規制、マナーなどを遵守しているか
違法な散骨を行なっている業者や、マナーに反した散骨を行なっている業者に依頼してしまうと、後々トラブルに発展する可能性があります。散骨に関する条例や規制、マナーを把握している業者を選ぶことが大切です。
料金体系が明確で、不明瞭な追加料金が発生しないか
見積もりを複数社から取り寄せ、比較検討することで、適正な価格で散骨を行なうことができます。口コミや評判も参考に、信頼できる業者を選びましょう。

散骨後の供養について考えておく

海洋散骨は、遺骨を海に散布するため、お墓のように決まった場所でお参りをすることができません。そのため、散骨後の供養について事前に考えておくことが大切です。散骨業者によっては、散骨した海域の海水を小瓶に入れて提供するサービスや、散骨証明書を発行するサービスを提供している場合があります。これらのサービスを利用することで、故人を偲ぶ拠り所とすることもできます。 また、自宅に故人の遺影や思い出の品を飾り、故人を偲ぶスペースを設けることも一つの方法です。毎年散骨した海域を訪れ、船上から故人に祈りを捧げるという方法もあります。散骨後の供養の形は様々ですが、大切なのは故人を偲び、その存在を心に留めておくことです。家族や親族とよく話し合い、納得のいく供養の形を見つけておくことが大切です。

散骨について事前に家族や親族に相談しておく

海洋散骨を行なう際には、必ず家族や親族に相談し、理解を得ておくことが重要です。海洋散骨は、まだ一般的ではない埋葬方法であるため、抵抗感を持つ人もいるかもしれません。故人の遺志を尊重しつつ、家族や親族の意見にも耳を傾け、十分に話し合うことが大切です。

海洋散骨のメリットやデメリット、散骨後の供養の方法などについて、丁寧に説明することで、理解を得やすくなります。また、散骨業者を選ぶ際にも、家族や親族と一緒に資料を請求したり、説明会に参加したりすることで、納得のいく業者選びができます。

特に、故人の兄弟姉妹や、親しい友人など、故人と深い関係にあった人たちの意見を尊重することは、後々のトラブルを防ぐためにも重要です。合意形成が難しい場合は、第三者である散骨業者や葬儀社に相談してみるのも一つの方法です。

海洋散骨の流れ

大切な故人の海洋散骨を執り行なうにあたって、どのような流れで進むのか、具体的な手順を把握しておくことは重要です。ここでは、一般的な海洋散骨の流れを解説します。

散骨施工業者から資料を請求

まずは、インターネットやパンフレットなどで気になる散骨業者をいくつかピックアップし、資料を請求してみましょう。資料には、料金プランや散骨エリア、散骨方法、オプションサービスなど、重要な情報が記載されています。

各社のサービス内容や料金体系を比較検討するために、複数の業者から資料を取り寄せることがおすすめです。資料請求は、電話やメール、ウェブサイトの問い合わせフォームなどから行なえます。

業者によっては、散骨に関する相談会や説明会を開催している場合もあるので、積極的に参加してみるのも良いでしょう。

散骨施工業者の比較検討・選定

資料が揃ったら、各社のサービス内容や料金プランを比較検討し、最適な散骨業者を選びましょう。料金だけで判断するのではなく、散骨エリア、船の種類、スタッフの対応、供養の種類、追加オプションの内容なども考慮することが大切です。

故人の希望や遺族の想いに寄り添ってくれる業者を選ぶことが、後悔のない海洋散骨につながります。口コミや評判も参考にするのも良いでしょう。また、不明点や疑問点があれば、各業者に直接問い合わせて確認しておきましょう。

散骨の申し込み・日程調整

散骨業者を決定したら、正式に申し込みを行ない、散骨の日程を調整します。散骨を行なう時期や天候、潮の満ち引きなども考慮しながら、希望の日程を業者と相談して決定します。

乗合プランの場合は、他の利用者との日程調整が必要となる場合もあります。また、散骨当日の持ち物や服装、集合場所や時間なども確認しておきましょう。キャンセルポリシーについても事前に確認しておくことが重要です。

遺骨の粉骨

海洋散骨では、遺骨をパウダー状に粉骨する必要があります。業者が粉骨サービスを提供している場合は、依頼することができます。すでに粉骨済みの場合は、その旨を業者に伝えます。

粉骨を依頼する場合、遺骨の送付方法や納期、料金などを確認しておきましょう。また、粉骨証明書を発行してくれる業者を選ぶと、散骨の際に必要となる手続きがスムーズに進みます。

船上でセレモニー(プランによっては省略)

散骨当日は、指定された港または場所に集合し、乗船します。チャータープランの場合、献花や献酒、黙祷、読経など、故人を偲ぶセレモニーを行なうことができます。合同散骨プランや委託散骨プランでは、セレモニーが省略される場合もあります。

プランの内容や希望に合わせて、どのようなセレモニーを行なうか事前に業者と相談しておきましょう。また、散骨する海域の景観や周辺環境も確認しておくと、より心に残る散骨となるでしょう。

散骨して帰港

セレモニーが終了したら、いよいよ散骨です。粉骨した遺骨を海に散布します。散骨方法は、プランによって異なります。

散骨後は、故人の冥福を祈りながら帰港します。一部の業者では、散骨の様子を写真や動画で記録してくれるサービスを提供しているので、希望する場合は事前に確認しておきましょう。また、散骨証明書を発行してくれる業者もあります。

まとめ

海洋散骨の料金は、チャーター、合同、委託などプランによって大きく異なります。費用を抑えるには、合同散骨や委託散骨の選択、業者比較、オプションの見直し、時期の調整などが効果的です。また、散骨で後悔しないためには、信頼できる業者の選定、散骨後の供養、家族との事前の相談が重要です。この記事で解説したポイントを参考に、最適なプランを選び、大切な故人を心を込めて送り出してあげましょう。